ゴールデンウィークも合っという間に終わりましたね。天気良かったからバーベキューなんかやりたいなと思いつつ、多くの運送事業者と同様、私も仕事と業務の毎日でした。
休日の間も、運送業に新規参入したいとお問い合わせを頂いた事業者さん2社とお話させて頂きましたが、規制緩和で新規参入しやすくなった昨今、運送事業者さまは他社との差別化をしなければ勝ち残れない時代に突入していると肌で感じます。
そこで、今日は運送会社の差別化についてのお話です。
運送業はほんとうに他社と差別化しにくいの?
運送事業者さんと話していると、運送業という業種は差別化がはかりにくいと考えてらっしゃる方が多いですね。
そうおっしゃる方にはいつも「荷主や配達先にどんな価値やサービスを提供していますか?」と質問します。
「・・・」と答えが出ない場合は
つぎに「御社の強みはなんですか?」と質問します。
すると大半の事業者さんは「指定された時間に遅延なく荷物を運ぶし、荷扱いも丁寧です。」とか「仕事に穴をあけないように多少無理してでもドライバーに走ってもらうようにしています。」と言った返答が返ってきます。
とても良いことだと思うのですが、それは殆どの運送会社が心掛けていることで、他社との差別化にはなりません。
荷物の遅延がない、仕事に穴をあけない体制でいるというのは単なる「特徴」にすぎません。「差別化」と言う意味で物足りないのは否めませんね。
重要なのは特徴ではなく、我が社が荷物を運ぶことで荷主や配達先に与える価値は何かということです。
価値と言われてもなかなか思い浮かばないし難しい、そうお考えなら
例えば・・・
「我が社は、運転手全員にビジネスマナーや接遇に関して、年間100時間の研修を受けさせています。これをやっている中小運送会社はいないので、ドライバーとしてはもちろん、ビジネスマンとしての意識付けを徹底しているため、集荷先や配達先での接客態度はダントツです。」
これなら、他社との差別化になるし、顧客に対して提供できる価値やサービスと言えるのではないでしょうか。こんな運送事業者さんがいれば、運送を依頼している荷主さんは、集荷先や配達先での評価も上がりますね。
業務が忙しくてそんなこと、いちいちドライバーにやらせる時間ないし、経費もかかるからできるわけないだろ!
とお叱りをうけそうですが・・・。
提供する価値を買えれば差別化につながる
実際に大手運送会社さんでは、大卒のドライバーしか採用していないところもあります。大卒の人材が必ず優秀かどうかは別として、他社との差別化にはなっていると思います。
あとは、その人材を活かして顧客にどんな価値を提供するかの問題です。
我が社が提供する価値は顧客が本当に求めているものかどうかも重要なので気を付けないといけませんが、その話は次回以降に書いていきます。
とにかく、自社の強みを棚おろしして、分析すること。これが競合他社との差別化を確立するための大切なプロセスとなります。時間はかかりますが、考えてみる価値はあると私は考えています。
そんなの「難しいよね」と言って、そこで思考停止してしまうのか。あるいは考える時間を創って、出てきた答を元にアクションを起こしていくのか。
どちらを選ぶかは社長さん次第です。
一つ言えるのは、競合他社との差別化を考え戦略をねる中小運送会社さんが圧倒的に少ないのが事実ということです。
この事実をチャンスととらえアクションを起こしたいという運送事業者様が、20年後も生き残っているのではないでしょうか。
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