私は有名アスリートやアーティストのインタビューをYOUTUBEで視聴する事にはまっています。
何故かと言うと、一流と言われるアスリートやアーティストは強い信念と屈強なメンタル力を持っており、その人たちがどういう思考のもと活動しているかを聴くのはビジネスにおいても参考になるからです。
しかし、私がアスリートたちのインタビューを視聴する理由は、実はもう一つあります。
インタビュアーの「質問力」がとっても参考になるんです。
視聴者が知りたがっているだろう事や、建前でなく本音の部分を引き出すことに長けているインタビュアーの質問力は、日々のコミュニケーションにおいて非常に役立ちます。
アスリートやアーティストの中には、気難しい人もいるわけで、そういった人達の気持ちをほぐし、核心へとせまっていくスキルを持ったインタビュアーは素晴らしいですね。
運送会社においては、運行管理者さんが、ドライバーさんとコミュニケーションを取ることが一番多いボジションだと思います。
インタビュアーのようなスキルを身に付けるまで必用はありませんが、ある程度こちらが必要としている答えを引き出したいものですよね。
―よくある運行管理者さんとドライバーさんの会話―
休日明けのドライバーさんが、出社して点呼にやってきました。
パターン①
運行管理者さん「疲れた顔しとるけど、夕べは遅くまで起きてたの?」
ドライバーさん「うん」
運行管理者さん「お酒飲んどったん?」
ドライバーさん「うん」
運行管理者さん「アルコールチェッカーは異常なしだからいいけど、気を付けて走ってな」
まあ、実際はこんなドライな会話で終わることもないでしょうが、お酒を飲んで遅くまで起きていた事は確かめることができました。しかし、これだけでは少しもの足りません。できれば、ドライバーさんの生活リズムや心身の状態までさりげなく引き出したいところです。
では、同じシチュエーションで違ったアプローチをしてみます。
パターン②
運行管理者さん「疲れた顔しとるな。休日は何してたの?」
ドライバーさん「昨日は、遅くまで飲んどってね。」
運行管理者さん「そうか、遅くまで飲んでたのか。ストレス溜まると俺も深酒することあるからな。〇〇くんはいつも何処で飲むのが多いの?」
ドライバーさん「別にストレスは溜まってないけど、行きつけのスナックがあるから、そこで飲むのが多いね」
運行管理者さん「行きつけの店があるんか。そこのママの事ばっか考えて運転すると危ないで気を付けて運転してな」
パターン①と②の違いがわかりますか?
パターン①は
考えなくてもすぐに答えの出る質問ですね。「はい」または「いいえ」で簡単に回答できるためクローズドクエスチョンと言います。
対して、パターン②は、答えるのに少し考える必要があります。そして、「YES・NO」でなくより具体的な回答を得ることができますね。これをオープンクエスチョンと言います。
表面的な技術ではありますが、日々のコミュニケーションは運行管理をする上でとても重要な事です。①と②の質問方法を混ぜながら会話することで、より深いコミュニケーションが取れます。
ここで注意して欲しいのは、ドライバーさんも質問責めにあうとイヤになって適当な返事になってしまうので、自分の情報も交えながら上手に会話するという事です。
慣れるまでは時間がかかるかもしれませんが、質問力を上げればドライバーさんとの信頼関係も築きやすくなります。是非トライしてください!
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